2020年1月31日(金) 4年生の研究実習発表会



理学部生物科学科(生物学)の4年生による研究実習発表会が開催され、木村グループの佐藤丈生さんもポスター発表を行いました。発表タイトルは「マウス精巣特異的長鎖非コードRNAであるTesraの生理機能と作用メカニズム解明に向けて」です。昨年春まで在籍していた佐藤優衣博士が発見したTesraを解析したもので、苦しみながらも頑張った成果をたくさんの人に対して発表できたようです。その頑張りが認められてか、夜に行われた懇親会では、丈生さんの発表が「田守賞」を受賞するという嬉しい結果になりました。修士に進学して以降もこの調子でよい研究ができるように頑張ってくれることでしょう。

  




2020年1月27日(月) 共同研究論文アクセプト!



北海道医療大学・高橋伸彦准教授との共同研究論文が、今度はGene誌 にアクセプトされました。タイトルは「Knockdown of long noncoding RNA Dreh facilitates cell surface GLUT4 expression and glucose uptake through the involvement of vimentin in 3T3-L1 adipocytes」 です。昨年マウスの筋肉細胞で報告したlong noncoding RNAによる糖取り込みの調節が脂肪細胞でも行われていることを発見し、そのメカニズムを示唆するデータも得ています。脂肪細胞における糖代謝調節の理解を大きく進める成果です。今後とも共同研究を進めていきたいと思います。




2019年11月15日(金) 小谷研との合同セミナー2019年



恒例になっている小谷研究室との合同セミナー(第7回)を開催しました。まず、木村グループから大塚海さんが自身の研究について発表し、その後、小谷先生による研究発表がありました。大塚さんは多くのアドバイスをいただくことができ、小谷先生からはシンポジウムレベルの内容を聴くことができて、とても有意義な時間でした。セミナーの後はこちらも恒例の懇親会を行い、今後ますますの協力関係強化を約束したところです。小谷研究室とは共著論文も増えつつあり、今後もお互いの研究が進展するように協力していきたいところです。

  




2019年11月8−10日(金−日) 比較内分泌学会埼玉大会に参加



埼玉大学で開催された第44回日本比較内分泌学会大会及びシンポジウムに木村とバンダラさん、大塚さんが参加しました。今回は比較的天気にも恵まれ、北海道から参加した我々にとっては暑いくらいでしたが、例年通り全国から集まった研究者たちの最新の研究に触れ議論を深めることができました。また、懇親会が鉄道博物館で開催されるという記憶に残るものとなり、我々を含め参加者みんなが大いに楽しみました。発表を行った学生たちも、有意義なアドバイスをいただき、今後の 研究進展の助けとなったようです。発表タイトルは「Genome-wide identification of dual promoter-enhancers in mouse testis」(バンダラ)、「マウスPrss/Tessp遺伝子座から転写される新規長鎖非コードRNAの発現・機能解析」(大塚)でした。また、木村は岡山大学の高橋純夫先生の発表にも共著者として名前を連ねました。実行委員会の皆様、ありがとうございました。

  

  




2019年9月23日(月) 共同研究論文アクセプト!



かねてから共同研究を進めている北海道医療大学の高橋伸彦准教授の論文がLife Sciences誌にアクセプトされました。タイトルは「Dreh, a long noncoding RNA repressed by metformin, regulates glucose transport in C2C12 skeletal muscle cells」で、木村グループからは木村と大塚さんが参加しました。この論文では、マウスの筋肉細胞においてDrehと呼ばれるlong noncoding RNAが糖の取り込みを調節することを示しました。糖代謝に関する極めて興味深い発見です。今後も共同研究を進めてさらなる成果があがるように努力したいところです。




2019年9月12−14日(木−土) 動物学会大阪大会に参加



日本動物学会第90回大阪大会が大阪市立大学杉本キャンパスにて開催され、木村が参加しました。昨年は札幌大会が地震のために中止になるという事態に陥り大変な思いをしたわけですが、今年の大会は無事に開催され、いつも通り幅広い内容の研究発表が活発に行われていました。木村グループから演題を出すことはできませんでしたが、有用な研究に触れて、いつも通り共同研究者と打ち合わせを行うこともでき、実りある学会となりました。

  




2019年8月5日(月) オープンキャンパスで実習を行いました



2019年北海道大学オープンキャンパスの高校生限定プログラムで実習を行いました。実習のタイトルは「GFP遺伝子を導入した動物細胞の解析」で、全国から集まった5人の高校生たちが遺伝子導入された細胞の解析に取り組んでくれました。今年の高校生たちは皆さんとても頑張って実験を行った結果、なんとすべての実験が成功するという素晴らしい成果となりました。この実習を通して現代生物学の一部を体験し、その優れた点と課題を知ってくれたものと思います。将来はさらなる真理の探究のために、北大理学部への進学を考えてくれればありがたい限りです。




2019年7月19日(金) 生殖発生ジンパ2019



毎年恒例となっている生殖発生生物学講座合同ジンギスカンパーティーを開催しました。ここのところスッキリしない天気が続いていて、当日も曇り空で心配されましたが、なんとか無事に開催することができました。勝先生による乾杯でスタートした今年のジンパは、例年通り講座のOBや関係者の方々も来てくださり、とても盛り上がったよいジンパとなりました。きっと講座間の結束もますます深まったものと思われ、今後の研究活動がますます進むことでしょう。準備をしてくださった皆さん、ありがとうございました。

  




2019年4月25日(木) 生殖発生新歓



北大博物館のカフェスペースにて、生殖発生生物学講座の新人歓迎会を行いました。2年前に初の試みとして開催された講座全体の新歓がとても好評だったことを受けて、今年も開催に至りました。何から何まで準備してくださった荻原先生、ありがとうございます。博物館カフェのおしゃれな料理と別手配のお寿司などに舌鼓を打ちながら、さまざまに語らい新人さんたちの自己紹介にツッコミを入れる、というとても楽しい会でした。これで講座全体のつながりが深まって皆さんが日々の研究生活を快適に過ごすことができ、最終的には素晴らしい研究成果につながることでしょう。

  




2019年4月5日(金) 研究室の歓迎会



新4年生として配属された佐藤丈生くんの歓迎会を行いました。今回は木村による木村グループの研究の歴史を語るセミナーを行った後、手羽先で有名なあのお店に行っておいしい手羽先を食べまくりました。この春は研究室の規模が少し小さくなりましたが、どの研究もよい成果があがる時期に来ておりますので、みんなで頑張っていきましょう。






2019年3月11−15日(月−金) 高橋純夫教授の来訪



岡山大学の高橋純夫教授が木村グループを訪れて、クロマチンに関する実験を行いました。高橋先生は子宮や卵巣の内分泌学的調節メカニズムを研究している著名な研究者です。今回は先生の最新の研究に必要な実験を行うために、はるばるいらっしゃいました。我々の大先輩である高橋先生ですが、自ら手を動かして実験を行い、新しい技術習得に励む姿に、とても感銘を受けました。木村グループの学生たちにとっても、交流を持つことができたのは貴重な機会です。今後ともよろしくお願いします。

  




2019年3月4−5日(月−火) 修士論文発表会



生命科学院生命システム科学コースの修士論文発表会が開催されました。今回は例年よりも少なめの21名の学生さんたちがこれまでの成果を発表しました。木村グループからは酒井友里さんが膨大なデータに基づく興味深い研究成果をうまくまとめて発表し、質問にも適切に答えていました。残念ながら最優秀発表者賞の受賞はなりませんでしたが、本当に素晴らしい発表でした。今後はここで学んだことを糧にして社会で活躍してくれることでしょう。




2019年2月22日(金) 送別会



これまで木村グループで頑張ってくれた3名の方々の送別会を開催しました。前田直樹くんは、POP研究を引き継いでほぼ完成に近いところまで持って行ってくれました。修士1年生での退学となりますが、それはつまり当初の目標に向かえるということなので、今後も大いに活躍してくれるでしょう。酒井友里さんは、コンストラクト作りと格闘した日々を乗り越えて素晴らしい研究成果をあげてくれました。悩みながらも多数のコンストラクトを完成させた姿を私たちは忘れません。そして佐藤優衣さんは木村グループ史上最長の7年間にわたって研究室に貢献してくれました。その存在の大きさは計り知れないものがあり、いなくなることを惜しみつつも、今後は世界の科学の発展のために貢献してくれるのが楽しみでもあります。3人とも研究室にとってはかけがえのない貴重な方々であり、寂しさを覚えつつも、今後の活躍を楽しみにするところです。

  






2018年12月19日(水) 論文アクセプト!



丸山優樹さんの論文(short communication形式)がZygote誌 にアクセプトされました。タイトルは「A molecular mechanism of mouse placental spongiotrophoblast differentiation regulated by prolyl oligopeptidase」です。昨年プロテアーゼであるPOPが胎盤分化の調節に機能することを報告しましたが、そのうちSpTと呼ばれる細胞種への分化調節はキーとなる転写因子の発現調節を介してであることがわかりました。胎盤分化のメカニズムに対する理解を一歩進める成果です。




2018年11月28−30日(水−金) 日本分子生物学会年会に参加



パシフィコ横浜で開催された第41回日本分子生物学会年会に、木村と佐藤優衣さん、酒井友里さんが参加して、佐藤さんと酒井さんは発表も行いました。今年も多数の参加者を集めたこの学会では、今回も日本の基礎生命科学の最先端で何が行われているかを知るよい機会となりました。木村個人はつながりのある多くの研究者と情報交換することができ、新しい共同研究も始まるなど、成果の多い学会となりました。佐藤さんと酒井さんのポスターにはたくさんの方々が集まってくださり、多くの有意義な議論が交わされたようです。今回の成果をもとにして、さらに研究発展させられるように頑張りたいところですね。発表タイトルは「マウス精母細胞で機能するdual promoter-enhancerの作用メカニズム」(酒井)、「マウス精巣特異的lncRNA Tesraの発現パターンと転写活性化における機能」(佐藤)でした。

  




2018年11月16日(金) 小谷研との合同セミナー2018年



恒例となっている小谷研究室との合同セミナー(第6回)を開催しました。今回は留学生のために英語でのプレゼンテーションを行うという試みになりました。まずは小谷研から修士2年の学生さん(博士後期課程に進学予定)が自身の研究の現状と展望を話してくれました。少し英語での対応に苦戦する場面はあったものの、うまく発表できたと思います。データの解釈には難解な部分も多い内容でしたが、活発な議論が交わされました。続いて、木村グループから佐藤優衣さんが、先日アクセプトされた論文の内容と投稿からアクセプトまでの経緯を見事な英語で説明しました。研究内容はもちろんのこと論文を通す過程も参考になるところで、参加した学生さんたちは大いに勉強になったものと思います。セミナーの後はこちらも恒例の懇親会を行い、研究室間の親睦をさらに深めることができたようです。小谷研究室とは2016年以来すでに3報の共同研究論文が出ており、今後もますます関係を強化できればありがたい限りです。






2018年11月9−11日(金−日) 比較内分泌学会仙台大会に参加



宮城県仙台市の東北大学青葉山コモンズにて開催された第43回日本比較内分泌学会大会及びシンポジウムに、木村とバンダラさんと前田くんが参加して、学生たちは発表も行いました。東北大学は地下鉄東西線ができたことでアクセスも大変によく、施設も素晴らしい充実した環境での学会となりました。バンダラさんと前田くんはともに初めての学会参加となり緊張したようすも見受けられましたが、立派に発表を行って、初めての学会を大いに楽しんだようです。木村もいつもより多くの研究者たちと交流することができて、収穫の多い3日間となりました。今回の成果をもとにして、研究をさらに進展させたいところです。発表タイトルは「Transcriptional regulation by genome regions with H3K4me1 and H3K4me3 marks in mouse spermatocytes」(バンダラ)と「マウス卵巣顆粒膜細胞におけるLH受容体過剰発現細胞株の樹立と解析」(前田)でした。

  






2018年10月27日(土) 論文アクセプト!



佐藤優衣さんの論文が生殖生物学の世界スタンダード雑誌であるBiology of Reproduction誌にアクセプトされました。タイトルは「A novel testis-specific long noncoding RNA, Tesra, activates the Prss42/Tessp-2 gene during mouse spermatogenesis」で、同じ講座の小谷研究室と北海道医療大学の高橋先生との共同研究になります。この論文では、我々が一次精母細胞での転写活性化モデルとして研究を続けているマウスPrss/Tessp遺伝子座に、新しい精巣特異的なlong noncoding RNAが存在することを発見してTesraと 名づけました。そしてTesraの 詳細な発現パターンを明らかにすると同時に、TesraPrss42/Tessp-2遺伝子の転写活性化に寄与する証拠を得ました。精巣は他の組織に比べて特に多くのlong noncoding RNAを 発現する組織ですが、その機能についてはまだあまりわかっていません。本研究はそのような状況下で精巣のlong noncoding RNAに 関する理解を大きく進めるものです。なおこの論文はオープンアクセス論文として発表する予定です。




2018年7月20日(金) 生殖発生合同ジンパ2018



毎年恒例の生殖発生合同ジンパが開催されました。先生方の予定を調整した結果、今年は金曜夕方からの開催となりました。7月はずーっと雨ばかりで心配しましたが、当日は雲が残りつつも雨を心配することはなく、よい気候でのジンパとなりました。山下先生の合図でスタートした今回のジンパもいつも通り盛り上がり、講座全体の結束を高める効果があったものと信じます。今後とも講座みんなで連携しながらよい研究を進めていきましょう。

  




2018年6月8日(金) バンダラさんの奥様の歓迎会



バンダラさんの奥様が来日されて、同じ学科の藤田知道教授の研究室に入ったので、合同歓迎会を開催しました。藤田研はとても国際色豊かな研究室で規模も大きく、研究内容も我々とは異なるので、まさに異文化交流といった感じでした。バンダラさん夫妻を歓迎することはもちろんですが、今回をきっかけにして研究面でも藤田研と何か連携が生まれれば面白いですね。






2018年6月1日(金) 日本語の総説を2本発表しました



木村の所属学会の1つである日本比較内分泌学会が出版している日本語の雑誌「比較内分泌学」の2018年5月号に2つの日本語総説を寄稿しました。1つ目はトピックスとして「マウス精巣減数分裂過程の一次精母細胞における転写活性化機構」というタイトルの総説で、ここ数年で我々が発表した精巣に関する成果をまとめたものです。dual promoter-enhancerとlong noncoding RNAの話題を中心にしており、当研究室に興味のある学生さんなどに最適なものとなっております。もう1つは原著論文紹介で、昨年Endocrinology誌に発表した論文の内容を「マウス卵巣顆粒膜細胞でAmhr2遺伝子を活性化するlncRNA-Amhr2の発見」と題してまとめました。興味のある方は是非ともご一読ください。







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